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宮尾 登美子

新潮社

グループ:Book

ランキング:28226

価格:¥ 860

発売日:1991-03

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カスタマーレビュー

まずはこの作品から。  (2008-02-11)
宮尾登美子の『綾子』物語は多数あるけれど、まずはこの作品から読むことを
おすすめしたいです。綾子満6歳から、高女を出て臨時教員になり未来の夫に
出会うまでを書いています。それでも読むことを続けてしまう文章力があり、
まずこの作品を読んで、母・喜和の『櫂』を。綾子苦難の『朱夏』、
帰国後を描いた『仁淀川』、そして父・岩五の『覚書き』と読んでいくと
だんだん綾子を好きになっていく自分がいました。

試練の季節?!  (2005-01-06)
落ちた高女の制服を真似て、制服に筋を入れて”第一高女ごっこ”をする場面なんか、本人は無邪気にやっているだけだろが、綾子のいやらしさが伝わってきてよかったと思う。綾子の自由気ままな振る舞いの描写と、3回それぞれ受験を振り返る心象の描写が非常に興味深い。作者は綾子のわがままをガツンと打ち付ける父や先生や異母弟妹による(あるいは家業による)残酷な出来事を繰り返し描写するのに、綾子本人は依然として本質的に自分の中に思う自由な振る舞いを続ける『ちぐはぐさ』が痛々しい。

春燈(宮尾 登美子)  (2002-05-12)
親の使用人は自分の使用人と思い、一緒に生活をしていながらも見下す態度で自分の存在を高く見せている事に意地になっている事に気が着かない少女時代の主人公。

主人公が親の恩恵を受けたが故にまわりの人間チヤホヤさてれいたか気がつき羞恥心に苛まれる記述が最後までない事に少々疑問を感じていた。しかし「あとがき」を読み、この自伝的小説を出すにあたり、いかに作者が恐怖心を決意でかき消しながら出版にこぎ着けた事が分かり安堵感を感じた。

親の使用人を自分の使用人と思い、わがまま放題に彼等と接する過去を持ち、そして人のもとで働くようになった今、「彼等にとって、なんと言う憎たらしい子供だったろう?」と過去を振り返りなんとも言えない羞恥心を抱いてしまう。それは、私も作者と似たような境遇で育ったから。消せない過去にあらためて心痛めながら読破した。

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