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よしもと ばなな

文藝春秋

グループ:Book

ランキング:7433

価格:¥ 500

発売日:2008-11-07

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カスタマーレビュー

生産期の輝き  (2008-11-16)
よしもとばななの妊娠出産を、物語として組み込んだ最初の作品だと思います。
何度も書いていることですが、わたしは妊娠出産の体験をしていないので、肝心なところをわかっていないで読んだのかもしれません。
でも、あとがきで「本当に描きたかったのは、妊娠出産ではなくてオカルト」と、ばなな自身が書いているから、きっと大丈夫。

いつもはばななの物語に完全に同調してしまう私ですが、この「イルカ」ではめずらしく違和感がありました。 主人公のキミコが気にしている、好きではないけれどキライにはならないだろうと予感する五郎の年上の女性、50女に気持ちが靡いてしまうのです。

物語の始めのほうでは、五郎と50女は固い絆で結ばれているとなっているのに、50女には五郎だけではなく或る老人とも深い仲で、どっちつかずのところがあって・・・と口調が変わり、最後のほうでは「50女は(愛する)老人の介護に専念し、五郎との関係は自然消滅するだろう」と匂わせているんですね。

ばななは「体」を大事に語る作家です。
彼女自身は今年44歳。 30代は女の体のピーク(生産期)だとよくわかっている彼女が、50代(更年期)を想像して書いているのですが、ちょっと甘いなと思いました。
50女を老人の介護に結びつけるなんて安易な解決過ぎますわよ。(笑)

それ以外については、産後の大忙しの時期に書いた作品なのにとても良かったです。
心に残るフレーズがあちこちにあって、オカルトも充実していて楽しい。
お婆さんになったらなったで、良い作品を書くでしょうね、この人。
うんと長生きして、あのおせいさんのように文化勲章を受章していただきたい。

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