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Harperluxe
グループ:Book
ランキング:25324
価格:¥ 2,060
発売日:2007-11
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シェークスピアの目線で
(2007-12-09)
シェークスピアについてはすでに万巻の書があるのに、なぜビル・ブライソンが改めて書く気になったのか。いまさら、新しい材料が見つかるはずがない。だがストーリーテリングの名手であるブライソンがどう処理するのか、に私は興味があった。いくらユーモア好きのブライソンでも、シェークスピアなんていなかった、というはずはあるまい。結果として、かなりまともで、要領よく200ページたらずでまとめた1冊になっている。ひとつの特色は、歴史上の人物を無機質的に描くのではなく、彼にセリフを言わせるわけではないけれど、時代層や資料の積み重ねを背景に、シェークスピアの目線で、彼の人格と業績を語ろうとしたところにある。彼が多作であったことの傍証として、他人の著作や伝聞を有効活用したことや、彼のことばに対する感受性の深さや、独自の用語法(idiolect)に対する分析もあって、いずれも納得できる。最後の1章が、「シェークスピアは別の有名人、ないし複数の人物だった」という諸説をかなりロジカルに潰していく。ブライソンの作品としてはユーモアの要素はないけれど、彼が長いこと暖めてきたに違いない「ことばの名手」に対する思い入れが伝わってくる。

